英語学習のロードマップを分かりやすくする3つのステージ

英語の必要性が日に日に高まっていく現在の日本では、
英語学習のための方法論や教材・サービスであふれ返っています。

しかし、これだけ多くの情報が流通しているにも関わらず、
多くの日本人はいまだに英語をビジネスレベルどころか
日常会話レベルでも使えるようになっていません。
一体これはなぜなのでしょうか?

これには既に色々な原因が取り上げられています。

  • 「日本では英語ができなくても十分にいい暮らしができるから」
  • 「日本の恥の文化が、失敗を必要とする語学学習を妨げているから」
  • 「学校でコミュニケーション重視の英語を教えていないから」

などなど。

これらは日本人が社会全体の傾向として
英語を使えるようになっていない原因としては妥当かもしれません。

しかし、これらの障害を乗り越えて、
やる気を持って英語を身につけようとしてる人の成功率までもが
いまだに低いことへの十分な説明にはなっていません。

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当サイト「逆転英語ガイド」では、最も本質的な原因は
英語を学ぶための本当の「基礎」にあたるものが
何なのかがハッキリと把握されていないことにあると考えています。

その「基礎」が何なのかの認識がアヤフヤなために、
いくら学習しても全然使える形で知識が身につかなかったり、
たとえ身についても必要以上の労力をかけて
遠回りになっているのが本当の問題点だと考えます。

そこで今回は、一体何が「基礎」なのかをハッキリさせる前段として、
英語学習のロードマップ全体の流れを分かりやすくする
「基礎」・「発展」・「実戦」
という「3つのステージ」の考え方をご紹介し、
今ある英語学習方法のどのあたりが「基礎」になってるのかを
まずは確認してまいりたいと思います。

(その「基礎」の具体的な問題点については、
次の記事にてまた詳しく説明していきます。)

英語学習の大きな流れを把握するための3つのステージ

では、この英語学習の「基礎」とは
現状ではどのように認識されているのでしょうか?

この「基礎」に分類されるべきものをハッキリさせるために、
英語学習のプロセス全体を整理して
「基礎」・「発展」・「実戦」の3つのステージ
分けて考えていきたいと思います。

それぞれのステージがどのようなものかを
大筋として理解していただくために
現在ある英語学習用の教材・サービスで
よく知られているものを例にあてながら説明していきます。

(「英語逆転ガイド」で考える各ステージの
具体的内容そのものというわけではありません。
あくまでも大枠を皆さんに理解してもらうための
例えととらえてもらえれば幸いです。)

「基礎」ステージ

  • 基礎的な「発音」
  • 中学レベルの単語と文法

これらの項目を抑えることが
英語学習初期の鉄板メニューとしてよく挙げられています。

まず、CD/DVD付きの本・教材で発音を一通り身につけた後に、
中学レベルの単語と文法を必要に応じて復習して、
中学の教科書レベルの文章を完璧に音読できるようにする。

次に、それらの発音・文法・単語が知識として身についた後には、
簡単な日本文を瞬時に英訳するトレーニングを繰り返して、
中学レベルの英語が口をついて出てくるようにする。

と、この辺りが現在の英語の「基礎」として
共通認識されているものと言えます。

中の細かい学習メニューに関しては様々な異論がありえますし、
逆転英語ガイドでもこれがそのまま正解だと
考えているわけでもありません。
(あくまでもこのステージをイメージしていただくための例です。)

ただ、中身の差異に関わらず、このステージでの共通の目標が、
それ以降の「発展」・「実戦」ステージでの学習メニューを
ある程度スムーズにこなすための
「型」と「力」をつける
ことにあるということが重要なのです。

この目標を達成できるかいなかが
「基礎」ステージの学習メニューの優劣の差を分けるのですが、
それについての詳しい議論は次回以降にいたしたいと思います。

「発展」ステージ

「基礎」が身についた後に進むべきなのが「発展」ステージです。
このステージに相当する学習方法は多種多様です。
というより、ほぼ全ての国内向けの学習教材・サービスは
このステージの学習のために用意されている

と言っても過言ではありません。

数が多すぎて、全てはご紹介できないと思いますが、
よく知られていると思われるものをここでは挙げます。

各学習項目の細かい説明については、
また「発展」ステージについての記事にて説明したいと思いますので、
今回は「発展」ステージの大体のイメージを持ってもらうために、
それぞれの項目を単純にリストアップするにとどめさせてもらいます。

「発展」ステージに分類できる主な学習メニュー

  • 音源のある文章の「音読」の繰り返し
    シャドウィングやリピーティングも同類
  • ドラマや映画で口語表現の学習とリスニングの強化
  • 自分のレベルよりやや易しめの文章の多読
  • Skypeなどを用いた格安オンライン英会話
  • 日常的な英作文とそれに対する無料〜低価格での添削指導
  • より難易度の高い語彙獲得のためのボキャビル
    (単語集や暗記用のアプリを活用。)
  • 高校レベル以上の英文法を「定番本」で学習
    (イメージや感覚で分かることを大事にする。)
  • 模試や専用問題集などによる各種の資格試験の対策

以上が「発展」ステージの代表的な学習メニューと言えますが、
大体どのようなものかイメージしていただけでしょうか?

とにかく国内で安価にマイペースで進めることができて、
なおかつしっかりと英語力を上げることもできるのが、
この「発展」ステージの学習メニューの特徴です。

いいことずくめのようですが、
しっかりとした「基礎」ができていなければ問題も生じます。
(その問題についても詳しくは次回以降にさせていただきます。)

「実戦」ステージ

「実戦」ステージはほぼその名のとおり、
「基本」「発展」ステージで身につけた英語力を使って、
実用的な用途に英語を実際に使っていく段階のことです。

主なものは、(語学のためだけではない)英語圏への留学や
英語を日常的に使い続けなくてはいけない環境での職務です。

長期の海外での旅行・移住生活・語学留学なども
その中身と各学習者の英語学習の最終目的によっては
このステージに属する経験と言えると思います。
(語学留学は内容的には「発展」ステージと似てるので、
きっちりと分類することは難しいですが。)

このステージではその性質上、特定の「学習」メニューは存在しません。
身の回りに起きる全てのことが学習体験となりえる状況ですので、
教材がこのステージを定義するのでなく、
この状況自体が「実戦」ステージの実態を表すことになるからです。

細かい定義については置いておくとしまして、
ここでは、他の学習ステージよりも圧倒的にアウトプットが重視され、
インプット・アウトプットともに処理に必要な
スピード・量・正確さで高いレベルが要求されてくるので、
英語の運用能力を大きく上げることができる絶好の機会となります。

ただし、このステージでの学びの効果を最大限にしようと思えば、
ここ以前である程度の英語力が身についていることが前提になります。
「実戦」ステージの経験(特に留学)は、
多額の費用もかかる上に時間も限られて貴重なので、
ここに至るまでにどれだけ学習して基礎的な英語力を培えるかが
英語学習ロードマップ全体の効率を上げるための鍵
になります。

まとめ

以上が、英語学習のプロセス全体を

「基礎」・「発展」・「実戦」

の3つの大きなステージに分けた時の
大まかな内容とそのつながりの説明でした。

このような大枠で英語学習の流れをとらえることによって、
これまでお互いに複雑な依存関係で結ばれていた
膨大な数の英語教材やサービスの間の関係が
よりシンプルになると感じていただけたのではないでしょうか?

またこのように3つのステージに分けて考えることにより、
「英語学習の『基礎』にあたるものとは一体何なのか?」
という英語学習を成功させるために重要な問に
答えるための準備が整えられました。

次回は、現在の「基礎」とされている学習メニューが
抱えている問題点を解説していきます。

そして、それ以降の記事では、「逆転英語ガイド」が考える
本当にやっておくべき「基礎」の内容の概要について
一つずつ説明していきたいと思っていますので、
ぜひご期待ください。

それでは、また!

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