GSL (General Service List) の紹介と収録単語

目次

GSLの紹介

GSL (General Service List)とは、
英語の学習者が始めに覚えておくべき語彙として、
1920年代から30年代中盤に渡り、当時の英語教育の専門家達が、
カーネギー財団やロックフェラー財団などからの支援を受けながら、
約500万語からなる当時としては巨大な英語のコーパスを基に作成した
約2000語からなる基本単語のリストです。

このGSLに含まれている見出し語とその派生語を覚えると、
話し言葉の約9割、書き言葉の約8割を理解できるとされています。

( ちなみに派生語の数は約1500語(lemma単位)ほどあります。
つまりlemma単位に直すと収録単語は全部で約3500語あり、
850語のOgden’s Basic Enlgish Word Listの約4倍となります。)
基本的に収録単語は、コーパス内での出現頻度を基準に選ばれていますが、
“spring, summer, autumn, winter”のように
一つのセットとして覚えるべき単語は、
その一つ(winter)が頻度的には少なくても入れられていたりと、
学習的な考慮もされているのがGSLの特徴です。
(ちなみに頻度順で選ばれた単語と、
学習意義の観点から選ばれた単語の数の比率は約 3:1 。)

この特徴のおかげで、英語教育の世界でも長い間に渡って重用され、
語彙制限のある教育用の書籍graded readersの単語選定の基準にされたり、
Longman Dictionary of Contemporary Englishのような辞書や
その他の教材に大きな影響を与えてきました。
また言語学の研究分野においても、他で紹介するAWLやNGSLをはじめとする
新しい世代の学習者用の語彙リスト構築の研究に参照されたりと、
今もなおその存在感を保っています。

1953年の初版と1995年の改訂版の違い

GSLには、主に二つのバージョンがよく知られています。
一つは、WestがそれまでのGSLの成果を1953年にまとめあげたもの。
もう一つは、初版のGSLが持つ不備を改善するために、
BaumannとCulliganが1995年に発表した改訂版のGSLです。

この二つのバージョンの主な違いが3点あります。
その違いの詳細については、「GSLの初版と改訂版の違い」にて、
解説していますので、そちらをご参照ください。

GSLの収録単語リスト

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