英語の「基礎」の中でもとりわけ大事なのが「発音」です。
「基礎」を終えた後の学習をこなすために
必要不可欠なのはもちろんのこと、
他の基礎項目の文法・単語・フレーズの学習にも欠かせない、
まさに「基礎中の基礎」となる項目です。
ただ、「発音」学習の意味するところは広くて深いので、
きちんとしたビジョンや計画も無しに始めてしまうと、
英語学習のビギナーは、やる気と時間だけをドンドン浪費してしまい、
成長感を味わう前に挫折することになってしまいます。
このため、「発音」を学習する際には、
特に英語そのものも同時に学び始める
(あるいは学び直しする)方には、
気をつけていただきたい3つのポイントがあります。
当サイトにおける「発音」レッスン記事の
コンセプトともなっているポイントでもありますので、
その紹介も兼ねながら、説明していきます。
1:「発音」の様々な要素をバランスよく学ぶ
「発音」と一口に言っても、
その中で学ぶべきことは様々な分野にわたります。
代表的なものだけでも、
- 各音素の発音記号とその発音のしかた
- スペルから発音を推測するためのルールとなるフォニックス
- リンキングやリダクションなどの音の変化
- 音の強弱・長短・高低などのプロソディ
- 英語と日本語の音節/拍の違い
- 発声法/発声トレーニング
と、この6つの項目についての学習・トレーニングを
一通りまんべんなくこなしていくことが重要です。
一般的に「英語の発音学習」というと
最初に挙げた「音素の発音」の学習に終始してしまいがちです。
しかし、一つの分野に集中して取り組んで、
他の分野をおざなりにしておくと、
逆に不自然な「発音」が身についてしまうこともあるので要注意です。
どれか一つを80~90%になるまでがんばるのではなくて、
全てを50~70%くらいのレベルにするのを目指すのが
バランス良い「発音」を身につけていくための重要ポイントです。
(このサイト内で「発音」と発音にかぎカッコをつけているのは、
この総合的な意味を表すためにつけています。
以後も「」をつける際は、このような意味で使っていきます。)
2: 自分の口できちんと発音できなくても正しい発音のイメージが頭の中に作れたらOK
「発音」の学習をする際によくある間違った思い込みは、
「自分の口できちんと音を発せるようにならないとダメだ」
というものです。
よく英語教材の宣伝文句で言われている
「自分で発音できない英語は聴き取れない」
を言葉通りに受け取ってしまわれた方は、
「発音ができないとリスニングにも支障が出るから、
まだ先に進まずに発音の学習をしっかりやらなくては」
と必要以上に発音にこだわってしまい、
「基礎」の学習のバランスを崩したり、
あるいは英語学習全体を挫折してしまったりします。
なぜなら、「発音」は完璧を目指してしまうと、
習得に相当の時間(数ヶ月から数年、あるいは永久に・・・)が
かかってしまうものだからです。
確かに、ある程度の発音はできるようになる必要があります。
しかし、英語の発音を学び始めたばかりの人にとって大切なのは、
どのような発音が理想とすべきモデルなのかというイメージを
知識と実際の音の両面からの学習の末に
頭の中に作り上げていくことです。
その音の理想像さえ頭の中にできてしまえば、
以降の「基礎」の学習やリスニングの際にも大きな支障はありませんし、
少しずつトレーニングを続けることによって、
口・舌・喉の方がその理想像についてこれるようになってくるので、
全く心配する必要はありません。
ですから、実際に発音できるようになることよりもむしろ
その理想のイメージを作ることを最優先にして学習を進めることが
初期の「発音」学習の成功のカギになります。
そう割り切ることによって、
学習を続けるのに必要最低限な「発音」の素養を
短期間(1週間から2ヶ月程度)で身につけることが可能になるのです。
3: 他の「基礎」の項目と連動して学ぶ
英語の「基礎」の学習もまずは「発音」からと言ってきましたが、
それは「発音」の学習を全部終えなければ、
他の文法・単語・フレーズの学習に移れないということではありません。
「発音」は一番最初に学び始めるべきであるのは確かですが、
その学習には明確な終わりがなく、
かなりの長期間(数年から下手をすると一生)に渡って、
改善し続ける必要があるものです。
ですから、「発音」の一通りの学習とトレーニングが済んだら、
その他の「基礎」の学習メニューに移り、
それらの学習の中でさらに発音を意識&練習することによって、
少しずつ「発音」の学習も進めていった方が
学習効率的にも、モチベーション維持の面でも得策です。
逆転英語ガイドでも、「発音」に関する学習は、
「発音」レッスン用の記事の中だけにとどまらず、
「文法」「単語」「フレーズ」の学習をしている時にも
常に意識せざるをえないような作りにしていきます。
まとめ
英語を学び始めや学び直しの方に特に心がけていただきたい
「発音」を学習する際の3つのポイントをご紹介いたしました。
まとめてみますと、
- 「発音」の様々な要素をバランスよく学ぶ
- 自分の口できちんと発音できなくても
正しい発音のイメージが頭の中に作れたらOKと割り切る - 他の「基礎」の項目と連動して学ぶ
もちろん、「発音」の学習にはさらに多くの学習ポイントがありますが、
それは「発音」レッスン記事の中でおいおいご紹介していきたいと思います。
「発音」は「逆転英語ガイド」においても、最重要・最優先の課題として、
特に力を入れて取り組んでいく計画ですので、どうぞご期待ください。
それでは、また!