アメリカ英語(米語)の発音記号一覧表【スマホ対応音声付】

発音の学習の基礎となるのが「音素と発音記号の関連付け」です。
その学習用に、アメリカ英語で使われる音素(子音25・母音18)の発音記号を
スマホやタブレットからでも聞ける音声付きの一覧表にまとめました。

米語の音素の全体像にこの表を通じて慣れ親しんでいただければ幸いです。
(個々の発音の詳細は、今後の記事で解説していきます。)

発音の音声について

再生ボタンを押すと、このページに留まったまま音声を聞けます。

私の発音ですので、完全なネイティブ発音ではありませんが、
その代わりに、電子辞書のように極端に強調された発音ではなく、
日常の実際の発音を学習するのに適したものとなるよう調整してあります。

内容は、音素の発音 x 3回、例となる単語の発音 x 各2回となっています。
連続して発音できる摩擦音については、その前に長い発音が2回あります。

環境によっては、音量が大きすぎると感じられる場合もありますので、
音量にご注意の上でご利用ください。

子音の発音記号

摩擦音(管楽器的に鳴らす子音)

無声有声
ssea, setzzoo, easy
ʃshe, shopʒAsia, vision
θthick, teethðthese, they
ffeet, fishvVenus, vet
hhe, his

破裂音&破擦音(打楽器的に鳴らす子音)

無声有声
ppea, penbbee, bed
kkey, cutggeese, gum
ttea, tenddeep, dead
cheap, checkjeans, jet

その他の子音

mmenkneeŋsing
wwejyes
rreadlleadɾbottle
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母音の発音記号

音読みとアルファベット読みのペアにできる母音

音読みアルファベット読み
Aæbat, capbait, cape
Eɛbet, penibeat, pea
Iɪbit, tipbite, type
Oɑbot, copboat, cope
Uʌcut, sonusuit, boot

その他の母音

ʊput, bookɒAugust, law
south, cowɔɪcoin, toy
əaboutɪbelieve, roses
ɚwork, birdɚdinner, later

(注: 「同じ記号が別の音素に使われているけど、大丈夫?」
と思われた方は、後述の説明をご覧ください。)

補足の説明

このページでの発音記号の紹介は以上です。
発音記号の一覧表へアクセスしやすくするために、
ここまで説明文を最小限にしてきましたが、
やはり説明不足な部分がありますので、少しだけ補足したいと思います。

主に、ここで紹介した発音記号のセットの選定理由についてです。

なぜアメリカ英語(米語)の音素に限定?

発音をイギリスやオーストラリアなど複数の国のものを包括せずに、
一つの国のものに絞ったのは、その方が発音の初学者にとって学びやすいからです。
一貫したシステムで学べるので混乱しにくくなりますし、
覚えるべき音素の数も減りますので。

そして、その一つにアメリカ英語(米語)を選んだのは、

  • 米語を使用している教材・コンテンツの方が豊富。
  • 米語の方が音的にくだけていて、把握するのがやや難しいため、
    米語を習得すれば、他の国の英語を聞けるようになるのは難しくない。
  • 筆者が自信を持って指導できる。

などが主な理由です。

また単に「アメリカ英語(米語)」と言ってきましたが、
これは、より正確に表すとGeneral American (GA)という
アメリカの標準的な発音のことです。
(東部のニュースキャスターが話すような発音とも言われます。)

子音や母音の数が他で紹介されてるものと違うのはなぜ?

英語の子音や母音の数は、解釈によって変わるため、
教える人や方法によって違ってきてしまうからです。

例えば、/ t /という音素一つをとっても、
実際の音にすると少なくとも4つの別の音があり、
それらをどこまで個別の子音として扱うかによって、
子音全体の数も変わってしまうわけです。

また上記の表では、R母音の数を最小限に絞ってあります。
例えば、airの発音である [ ɛɚ ] は辞書などでは
一つのR母音 / ɛɚ / として扱われていることが多いのですが、
ここでは、/ ɛ / と / ɚ / をスムーズに繋げたものと捉えています。

そのようにして、覚えるべきことを必要最低限にしつつも、
発音学習をスムーズにしていく狙いで、
ここで紹介されている発音記号の種類と数が決められています。

別の音素に同じ発音記号が使われている場合はどう区別する?

上記の表をご覧になって、
work と dinner、そして bit と believe の母音の音素に
同じ発音記号 ( それぞれ ɚ と ɪ ) が使われていることに
気づいて疑問をお持ちになられたかもしれません。

このような音素の区別はどうするのかというと、
強勢(記号)の有無で行います。
(例: / ‘wɚkɪŋ / vs /’dɪnɚ/ (working vs dinner) )

少し紛らわしいかもしれませんが、
この違いを別の記号を使って区別しようとすると、
普段お使いの辞書では見慣れない記号を
使わなくてはいけなくなります。
(この記事でも、当初はbelieve や roses の弱母音に ɨ 、
workやbirdの母音に ɝ の記号を使っていました。)

どちらがより学ぶ方にとって分りやすいか検討した結果、
上記のように落ち着きましたので、
ご理解のほどよろしくお願いいたします。

(注:この項は2016/05/26に追記しました。)

発音記号が自分の使っている辞書のものと違うのはなぜ?

子音の発音記号はほぼ同じだと思いますが、
母音の方はお使いの辞書や単語集に載っている発音記号とは
だいぶ違うものになっているかもしれません。

これは、IPA(国際音声記号)を用いた英語用の発音表記の中でも
昔から使われているJones式の表記と
現在標準的に使われているGimson式の表記の違いなどがあります。
(上記の表で使われている記号は、
その中間的なセットがベースになっています。)

この辺りの細かい違いは、辞書などの編集者の方針によるものですので、
辞書・単語帳・発音の教科書などごとにも少しずつ異なっています。

当ガイドにおける方針を端的に表すと、

  • 長音記号(:に似た記号)を用いない
  • 母音の R として ɚ を使う

のようになっています。

これらの方針の背景についての詳しい説明や、
他の書籍などで使われている母音の発音記号との対応表などは、

の記事にてまとめましたので、
そちらをご覧いただけるようお願いたします。


補足の説明は以上です。

それでは、また!

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